はじめに
こんにちは、CSくんです。
今回は営業とカスタマーサクセスの違いについて解説していきます。
CSくんもそうだったんですけど、
文系の人ってなんとなくで営業職選んでません?
営業で入社してそのままなんとなく営業を続けて
大きな不満はないけど大満足でもないし
転職するほどでもないけど
なんとなくこのままでいいのかな~みたいな
モヤモヤを感じている・・・
CSくんも今年で30歳になります。
営業職の20〜30代はキャリアの転換期です。
新しい可能性を探して、
カスタマーサクセスという
職種に興味を持つ方も多いでしょう。
SaaS業界の拡大とともに、
カスタマーサクセスの役割は
年々重要度を増しており、採用ニーズも急増中。
営業職からの次のキャリアパスとして
今大注目の職種です。
(成長中の業界・職種なので年収アップも期待できます)
しかし、
カスタマーサクセス未経験での転職となると
「営業経験が役に立つのか」
「採用されるチャンスはあるのか」
「どんなスキルをアピールすればいいのか」など、
わからないことが多いはず・・・
CSくんも転職活動のときに、
「結局営業とカスタマーサクセスって一緒なのか?」
「正直あんま変わんなくない?」
と思っていました。
この記事では、現役のカスタマーサクセスとして働くCSくんのリアルな体験をもとに、
カスタマーサクセスと営業の違いをわかりやすく解説していきます。
これを読めばカスタマーサクセスと営業の違いはもちろん
具体的な業務イメージまで膨らませることができますので
ぜひ転職活動にお役立てください。
※定期的に情報のアップデートも行っているので
ブックマークして定期的に見返すことをおススメします!
カスタマーサクセスと営業の基本的な違いとは?
そもそもカスタマーサクセスとは?
カスタマーサクセスの定義と登場背景
カスタマーサクセスとは、顧客が自社の製品やサービスを最大限に活用し「成功体験」を得られるように支援する役割を指します。SaaSビジネスやサブスクリプションモデルの普及に伴い、契約後の解約防止や継続利用がビジネスの成否を左右するようになった背景から、注目されるようになりました。
これまで一回売り切って終わりのビジネスモデルではなく、
継続課金型のビジネスが普及するようになったことで新しく生まれた職種になります。
※みなさんもAppleMusicやNetflixなど利用してませんか?
継続課金型のビジネスにおいて最も重要なことが「いかに利用し続けてもらうか?」という観点です。
そのためにはサービスに満足してもらい続けることが最も重要になります。
単なるサポートではなく、顧客の成功を企業側が積極的に支援し、
LTV(顧客生涯価値)最大化を目指す考え方が特徴です。
カスタマーサポートとの違い
カスタマーサクセスと混同されやすいのがカスタマーサポートですが、両者の目的は大きく異なります。カスタマーサポートは「問い合わせ対応」や「トラブル解決」が主な役割で、基本的に顧客からのアクションを待つ受け身の姿勢です。一方、カスタマーサクセスは「顧客の成功」をゴールとし、能動的にアプローチします。問題発生時だけでなく、日頃から顧客の状況を把握し、課題を未然に防ぐ動きが求められます。
カスタマーサクセス:体験価値を高めるための課題解決やサポート部隊(能動的)
カスタマーサポート:困りごとが発生した際の対応窓口(受動的)
営業職の基本的な役割とは?
営業の定義と目的
営業とは、自社の製品やサービスを顧客に提案し、契約・購入につなげる役割です。
主な目的は「売上拡大」と「新規顧客獲得」であり、企業の収益を生み出す最前線の職種と言えます。
営業活動は顧客の課題をヒアリングし、自社商材でその課題を解決できることを提案し、
契約成立まで導くことがミッションです。
特に日本では、関係構築力や信頼獲得が成果に直結するケースが多いのも特徴です。
新規営業と既存営業の違い
営業職は大きく「新規営業」と「既存営業」に分かれます。新規営業はまだ取引のない企業へのアプローチを担当し、リード獲得から商談、契約までが主な業務です。一方、既存営業は既に取引のある顧客に対し、追加提案や契約更新、リピート購入を促します。どちらも売上貢献が目的ですが、アプローチ方法や必要なスキルが異なるため、自分に合ったスタイルを見極めることが重要です。
カスタマーサクセスと営業の役割の違いを徹底比較
関与するタイミングの違い
営業は「契約前」
営業職は主に「契約前」のフェーズで活躍します。見込み顧客に対して自社の製品・サービスを提案し、課題解決策を提示しながら契約成立を目指します。この段階では、いかに顧客のニーズを引き出し、自社商材がそのニーズにマッチするかを伝えることが求められます。数字目標(売上や契約件数)を追うことが基本で、成果が直接評価に繋がるため、短期的な成果意識が強いのが特徴です。
カスタマーサクセスは「契約後」
カスタマーサクセスが活躍するのは「契約後」のフェーズです。営業が獲得した顧客に対し、製品・サービスを最大限活用してもらうことで、継続利用や追加契約につなげます。契約がゴールではなく、そこからがスタートというのがこの職種の考え方。顧客の利用状況や課題を常に把握し、問題発生前に proactive にフォローすることで、解約率低下やアップセルのチャンスを創出します。
目的とKPIの違い
営業のKPIと成果指標
営業職のKPI(重要業績評価指標)は、基本的に「売上」「新規契約件数」「商談数」「成約率」などの数値目標が中心です。営業活動は会社の利益に直結するため、結果が重視されます。短期的な成果が求められることが多く、目標未達の場合は即座に改善策を求められることも少なくありません。そのため、営業職は数字に強く、ゴール達成への強い意欲とプレッシャーに耐えうるマインドが求められます。
カスタマーサクセスのKPIと評価軸
カスタマーサクセスのKPIは「顧客継続率(解約率)」「アップセル・クロスセル率」「NPS(顧客推奨度)」「チャーンレート」などが挙げられます。営業と違い、契約件数や売上そのものよりも「既存顧客との関係性の質」が重視されます。顧客がどれだけ自社サービスを活用し、成功体験を得られているかが評価ポイントとなるため、数字の裏にある顧客満足度の向上が求められる職種です。
顧客との関係構築のスタンス
営業は「売るための関係性」
営業は基本的に「契約を取ること」が目的のため、顧客との関係構築はそのゴールに向けた手段として行われます。もちろん信頼関係は重要ですが、どうしても「短期的に契約を取る」ことが優先されがちです。そのため、相手の課題を深くヒアリングしつつ、契約につながる提案を意識的に行うスタンスになります。顧客にとって営業は「購入までの案内人」という位置付けが多いでしょう。
カスタマーサクセスは「継続と成功を支援する関係性」
カスタマーサクセスは、顧客との長期的な関係性を重視します。契約後の利用フェーズにおいて、顧客が自社サービスを活用し、成果を上げられるよう支援することが使命です。そのため、一度きりのやり取りではなく、継続的なフォローや定期的なコミュニケーションを行い、顧客のビジネス課題解決をともに目指します。結果として顧客ロイヤルティが高まり、解約防止や追加契約につながります。
業務内容から見る違いとは?
日常業務の違い
営業の日常業務例
営業の日常業務は多岐に渡ります。新規営業であれば、見込み顧客リストの作成、アプローチメールや電話、商談設定、ヒアリング、提案書作成、クロージングなどが主な業務です。既存営業の場合は、契約更新の提案や追加サービスの提案、フォローアップが中心となります。また、営業活動の進捗管理や売上目標の達成状況を確認し、改善策を講じることも欠かせません。
カスタマーサクセスの日常業務例
カスタマーサクセスは契約後の顧客を担当し、サービス導入支援や利用定着のためのサポートを行います。オンボーディング(導入支援)、定期的な振り返りミーティング、利用状況の分析、解約リスク顧客へのアラート対応、アップセル提案などが主な業務です。また、顧客の声を社内にフィードバックし、プロダクト改善につなげる役割も担います。顧客に寄り添う姿勢が求められる仕事です。
顧客対応のスタイルの違い
営業は「提案・交渉型」
営業は基本的に「契約を取る」ことを目的として、積極的な提案や交渉を行うスタイルです。顧客の課題をヒアリングし、それに対して自社製品やサービスが最適である理由を提示し、納得してもらう必要があります。そのため、営業は相手のニーズを引き出す質問力、提案力、説得力、交渉力が求められる仕事です。相手の反応を見ながら柔軟に対応できるコミュニケーション能力が必要です。
カスタマーサクセスは「伴走・サポート型」
カスタマーサクセスの顧客対応スタイルは「伴走・サポート型」です。契約後、顧客がサービスを活用し、自らの課題を解決できるよう、長期的に寄り添い支援します。一方的に提案するのではなく、顧客の目標達成を第一に考え、共に改善策を検討したり、利用方法のアドバイスを行ったりします。顧客にとって「頼れるパートナー」となることが、カスタマーサクセスの理想的な関係性です。
利用するツールや手法の違い
営業が使う主なツールと手法
営業職が主に使用するツールには、顧客管理システム(CRM)、SFA(営業支援ツール)、名刺管理アプリ、メール配信ツールなどがあります。また、テレアポや飛び込み営業、展示会でのリード獲得、Web商談など、さまざまな営業手法を駆使して新規顧客を開拓します。営業活動は「攻め」のスタンスが基本で、数字達成のために効率的なツール活用が欠かせません。
カスタマーサクセスが使う主なツールと手法
カスタマーサクセスが活用するツールは、CRMやカスタマーサクセスマネジメント(CSM)ツール、ヘルプデスクツール、オンライン会議ツールなどが中心です。顧客の利用状況を可視化し、解約リスクやアップセルのタイミングを把握するためのデータ分析機能も重要です。また、定期的な1on1ミーティングや導入支援ワークショップなど、顧客と密なコミュニケーションを取る手法が多く使われます。
向いている人の特徴とは?
カスタマーサクセスに向いている人の特性
傾聴力・共感力が高い人
カスタマーサクセスに向いている人の特性として、まず挙げられるのが「傾聴力」と「共感力」です。顧客の声を丁寧に聞き取り、表面的な要望だけでなく、その背景にある課題や期待を正確に読み取る力が求められます。また、顧客の悩みや成功に対して自分ごととして共感し、寄り添った対応ができる人は、顧客からの信頼を得やすく、長期的な関係構築において大きな強みとなります。
長期的な関係構築が得意な人
カスタマーサクセスでは、短期的な成果よりも「顧客の成功を継続的に支援すること」が重視されます。そのため、長期的な視点で関係を築き、地道なサポートやフォローアップを惜しまない人が向いています。一度の成果で終わらず、顧客の変化や成長に合わせて伴走できる柔軟さと根気強さが求められるでしょう。すぐに成果が見えなくても、着実に信頼を積み重ねられるタイプの人が活躍します。
営業に向いている人の特性
目標達成意欲が強い人
営業職に向いている人の特性として、最も重要なのが「目標達成意欲の強さ」です。営業活動は明確な数字目標が設定され、その達成状況が評価に直結します。そのため、プレッシャーの中でもモチベーションを維持し、自ら考え行動できる人が向いています。失敗してもめげずに挑戦し続ける「粘り強さ」や、達成のためにあらゆる手段を試す「突破力」が求められる職種です。
コミュニケーション能力が高い人
営業では、顧客との関係を築く上で「コミュニケーション能力」が欠かせません。顧客の課題を引き出すヒアリング力、信頼を得るための説得力、相手に寄り添いながらも商談を前に進める交渉力など、多様な対人スキルが求められます。また、社内の他部署との連携や情報共有も重要な業務の一部。周囲と積極的にコミュニケーションを取りながら成果を出せる人が営業に向いています。
自分にはどちらが向いているかの見極め方
性格・価値観からの見極めポイント
カスタマーサクセスと営業、どちらが自分に向いているかは、自身の性格や価値観から判断するのが有効です。たとえば、「誰かの成功をサポートすることに喜びを感じる」「長期的な信頼関係を大切にしたい」という人はカスタマーサクセス向き。一方で「数字目標に向かって挑戦するのが好き」「成果をすぐに実感したい」という人は営業職に適性があると言えるでしょう。
キャリア志向からの見極めポイント
キャリア志向の観点からも、自分に合った職種を選ぶことが重要です。営業は短期間で実績を積み上げ、マネジメントや事業責任者などのキャリアに繋がるケースが多く、成果主義の環境を好む人に向いています。一方、カスタマーサクセスは顧客との継続的な関係構築を通じて、プロダクト改善やマーケティング、経営戦略に関与する機会が広がります。将来的なキャリアパスを意識して選ぶことも大切です。
カスタマーサクセスと営業はどう連携すべきか?
両者が連携することのメリット
顧客満足度の向上
カスタマーサクセスと営業が連携することで、顧客満足度の向上につながります。営業が獲得した顧客に対し、カスタマーサクセスが契約後のフォローを徹底することで、顧客は「契約して終わり」ではなく、その後も継続的にサポートされていると実感できます。この連携が、顧客の信頼感を高め、契約継続や追加契約につながる好循環を生み出します。結果的に企業全体の売上にも寄与します。
顧客のLTV(ライフタイムバリュー)の最大化
両者の連携は、顧客のLTV(ライフタイムバリュー)最大化にも大きく貢献します。営業が新規顧客を獲得し、カスタマーサクセスがその顧客の満足度を維持・向上させることで、解約率が下がり、長期的な収益が見込めます。また、顧客からの信頼を得ることで、アップセルやクロスセルのチャンスも生まれます。営業とカスタマーサクセスが互いの役割を理解し、協力し合うことがビジネス拡大の鍵となります。
よくある連携ミスとその解決法
情報共有不足によるすれ違い
カスタマーサクセスと営業が連携する際、最も多いミスが「情報共有不足」です。営業が顧客から得たニーズや期待値をカスタマーサクセスに正確に伝えなかった場合、契約後のフォローがズレてしまい、顧客の不満につながることがあります。特に営業が「売るために盛った提案」をした場合、カスタマーサクセスがその期待値を知らずに対応し、トラブルに発展するケースも少なくありません。
目標の不一致による摩擦
営業とカスタマーサクセスの連携において、しばしば問題になるのが「目標の不一致」です。営業は売上目標を達成することが第一である一方、カスタマーサクセスは顧客の継続利用や満足度向上を目指します。この目的のズレが、部門間の摩擦を生む要因となります。たとえば、営業が「売れば終わり」と考え、無理な契約を取り付けると、カスタマーサクセスがフォローに苦労する事態が発生します。
連携を成功させるためのポイント
役割分担と共通ゴールの明確化
両者の連携を成功させるには、まず「役割分担」と「共通ゴール」を明確にすることが重要です。営業は新規顧客獲得、カスタマーサクセスは継続的な顧客支援という役割を理解し合い、「顧客の成功」という共通の目的意識を持つことが欠かせません。また、KPI設定も連携しやすい形に整えることで、部門間の協力体制がスムーズになります。お互いの業務を尊重し合う姿勢が大切です。
定期的なミーティングと情報共有の徹底
連携を円滑に進めるためには、定期的なミーティングを設け、情報共有を徹底することが効果的です。営業が得た顧客情報や契約時の背景をカスタマーサクセスに伝え、課題や期待値を共有することで、契約後のフォローがスムーズになります。また、カスタマーサクセスから営業へ「アップセルのチャンス」などのフィードバックを返すことも重要です。継続的な対話が両者の関係性を強化します。
まとめ
営業とカスタマーサクセスは、どちらも顧客と関わる仕事ですが、そのアプローチと目的は全く異なります。営業は新規契約の獲得を目指し、短期的な成果を追いかけます。一方、カスタマーサクセスは契約後の顧客を担当し、継続利用やアップセル、顧客満足度向上に注力します。どちらが欠けても、企業の成長は見込めません。
キャリア選択の観点では、「数字で成果を実感したい」「短期間で結果を出したい」という方には営業職が向いています。一方、「顧客と長く関係を築き、成功を支援したい」「継続的なサポートにやりがいを感じる」という方にはカスタマーサクセスがおすすめです。
どちらの職種も、顧客との信頼関係構築が不可欠であり、対人コミュニケーション力が求められる点は共通しています。営業とカスタマーサクセスの違いを正しく理解し、自分の性格やキャリアプランに合った道を選びましょう。
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